| 2003年 |
JAFモータースポーツジムカーナN車両規定(吸排気ノーマル)発足。
それまでA車両(吸排気チューニングOK)だった車はどうなる!?
そろそろ年季の入った車両も増えてきており、痛んだ車のエンジンを守りつつ、なおかつ車を速くしたいエントラントが関東には多かった。
JMRC関東規定におけるB車両化規定の開幕でもある。
B車両規定....。
コンピュータチューニングまで含めた「陸運局の車検の通る車両」ならチューニング自由という規定。
それまでパワー系セッティングに造詣が無かったTTにとって、パワーを学ぶ最高の実践となった。
パワーや車重があがるほど駆動系の考え方も固める方向に変化していく。
今後の
「ダンパーを含めた足のセッティング勉強」
のためにもパワーを学ぶ必要を感じていた。
そこで神奈川戦では非常にメジャーなS15シルビアターボを購入。
まずはストリートでは定番と言われるあらゆるチューニングを
アペックス社全面協力の元、制作した。
アペックス社大容量前置きインタークーラー
アペックス社大容量ラジエータ
アペックス社タービン
アペックス社フロントパイプ、N1マフラー、キャタライザー
カーボン軽量ボンネット、FRPトランク
前後ワイドフェンダー化
エンジンもオーバーホールし、バランス取り、面研、ホーニング、メタルガスケットと弱いSRエンジンのアルミシリンダーブロックに負担が来ないぎりぎりまでパーツを変更。
カムも東名に変更。
インジェクター、ポンプ類も馬力を350前後で安定させるべく交換。
駆動はハイパワーを止めるためにキャリパーをR32用に変更。
サイドターンを両立させるためにあえてリアにドラムも投入。
内装、エアコン全て無しで軽量化→1120キロ
まさにストリートチューンの定番中の定番である。
仕上げはパワーFCでコンピュータセッティングで現車あわせ。
マックス馬力360PS
マックストルク48K
馬力は狙ったぐらい。低速トルクをめちゃめちゃ狙って作った15シルビアはまず
サーキット走行&ジムカーナの両立
というテーマで
GTec N1ダンパーの開発に着手された。
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シルビアは
「ドリフトにも使われるオーバーステアな車」
という認識が皆さんにもあるのではないだろうか。
とんでもない!
シルビアはその重すぎるフロントの重量
軽すぎるリア車重
なのにリア駆動
というとんでもないアンバランスな車なのである。
普通に足回りを制作すると
コーナリングではフロントが入らないのにパワーをかけると唐突にリアがパワーでスライドしてしまう=そこがパワードリフト!の
まさに
アンダーオーバー
な車両特性である。
せっかくの軽量化を生かしたいのでリアを重くしないで足だけでグリップ走行のためのトラクションを出す。
コーナー初期のインにフロントの入らないシルビアにはまさに無理難題...。
ダンパーだけでは限界を探れず、フロントのスプリングは9Kで固定。
リアのスプリングは
メイン
メイン+ヘルパー
メイン+ヘルパー&ヘルパー(プリロード全つぶし)
など、ありとあらゆる考えられるレートと動きを思いつく限り全部試して動きを検討していった。
チョイスかるスプリングにあわせてダンパーも伸びや縮みを予測で作り変えていく。
結論。
上級ジムカーナ&サーキット編。
シルビアの足は弱アンダーに作ったほうがアクセルのオンオフが少なくすむ。
簡単にオーバーが出る仕様より、難しくはなるが最初のドリフトをアクセルで抑えてしまい、タイヤを縦に使えばトルクで車を前に出せる。
あわせてLSDも2WAY化。 |
| 2004年 |
2003年JMRC埼群戦B2クラスを制した稲木トオル氏シルビアはそのままの仕様で富士旧本コース58秒後半をたたき出し、筑波コース2000でもネオバで1分5秒をマーク。
(前年までの成績で、トオル氏はN車両レギュレーションでは県シリーズに出場できないのだが、B車両にはドライバーのシード制約が無かったのだ)
ポテンシャルは十分である。
2004年は関東ミドルシリーズにあがり、インテグラDC2のB車両を相手にシリーズ3位、JAFカップ出場と結果を残した。
最終戦は雨の茨城中央サーキットでゴール前のパイロンをかすったものの、B2クラスぶっちぎりタイムをたたき出す...という快挙を成し遂げるまでシルビアのジムカーナ仕様は出来上がっていた。
フロント9K
リア6K+ヘルパースプリング(プリロードかけ)
2WAYイニシャルトルク12KクスコRS LSD。
グリップ走行&サーキットで0.1秒のタイムを詰める車を安定させる仕様。
完成。
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| 2005年 |
初心者ジムカーナ...シルビアの多く参加する神奈川戦&ドリフト&ライトミニサーキット走行会。
シルビアの次なるセッティングは
「楽しむ」
を中心に行う事になった。
同一車両でのコンセプトの変更である。
ドライバーは稲木祐子にバトンタッチ。
パワー&トルクは扱いづらいため、純正タービンに戻しパワーFCを再セッティング。
トルク44K、パワー280〜320馬力
扱い易いはず。
前年の弱アンダーはシルビアのタイムアタック用としては非常に乗りやすかったが、立ち上がりのアクセルワークのデリケートさが難しく、ビギナーや相模湖ピクニックランドではタイムを出せない傾向にあった。
そこでまず、オンオフでの挙動をわかりやすくするためにLSDは1WAY8キロとし、弱くても効きの安定が図れるMZ化にして固定。
それでもまだ初期のステアに対しての反応が悪い。
とにかく最初にステアを切るところからフロントを入れたい。
どうしても動きの限界を下げていく必要があった。
リアの挙動をゆっくりと出すために..
リアはメインスプリング8Kのみに固定。
これにダンパーの減衰を横に少しでも粘る方向で仕様変更し、フロント対策にとりかかる。
リアを直巻きスプリングだけにしてしまうと意外にフロントにストレスは無くなったがそれでもアンダー感が否めない。
思い切って前年スペックよりも大幅にフロントの縮みを更に弱くした。
ブレーキでよくフロントが下がり相模湖ではそこそこタイムが出るようになった。
ドリフトに行く。
リアが唐突に滑る。フロントは柔らかいのに車高が高いため動きすぎてカウンターを維持できないのでべたべたに車高を下げる。
バンパーが縁石にヒットすると破損する可能性が出たため、バンパーも外してしまう。
見た目は まさにドリ屋(^0^;;....
何度も3速でふりっ返しを行いながら、もっとリアの出方に自由度があれば低速グリップ走行でもスライドコントロールが楽だなぁと感じた。
神奈川フェスティバル...12月のタイヤの食わない季節にこのシルビアは小さな路面の食わない相模湖ピクニックランドで、堂々優勝を飾った。まずは小さいジムカーナ制覇。
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| 2006年 |
リアのツインスプリング化に着手。
スライドは防げないから、初期がゆっくり滑ればよい。
ヘルパースプリングの使用はしかし、サイドターンのレスポンスを妨げた。しかしダンパーの減衰を作りこむと初期のスライドを増発させる。
テンダースプリングを思いつく。
テンダースプリングはヘルパースプリングより少しだけバネレートがあり、バネとしての仕事もするツインスプリングである。
4K
5K
6K...
ブレーキでややリフトを誘発してくれてサイドターンの邪魔にならず、コーナリングのアクセルオンではつぶれてくれる6Kテンダーバネがはっきりと手ごたえをくれた。
リアの限界をややあげたことでサーキット走行は
日光サーキット43秒3
茂木北コース45秒5
ドリフト走行もブーストをあげてコーナー進入初期から大きく姿勢を崩してドリフトを続けることが楽になった。
(多少は足の限界が高くないと抜けたダンパーではSタイヤでのドリフトは続かないものなのです)
リアが出来たことで
あわせてフロントの縮みもようやく減衰が弱すぎるところから
きちんと減衰を立ち上げても曲がるように味付けすることが可能となった。
神奈川戦富士...雨。
ウェット路面だとつるつる滑り全くトラクションのかからなくなるこの富士スピードウェイジムカーナ場で、2年落ちのSタイヤを使用し、このシルビアは2位以下を1秒離してぶっちぎりのタイムで優勝をさらった。
ドリフト走行、小さなレイアウトでも心地よく曲りドライバーのミスを誘わない仕様。
完成。
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